
お湯を注ぐだけで、手軽においしいみそ汁が完成する「みそ玉」。
忙しい朝や、夜食にもうれしい作りおきとしてSNSや雑誌などで注目されています。
ところが、実際に作ってみると、
- 冷凍すると、なんだかぬるい
- 丸めるのが意外とめんどう
- 続けるのが大変
そのように感じたことありませんか?
実は私も作ってみたところ、みそを丸める手間や冷凍したあとにお湯を注いだときの温度の低さが気になりました。
こうしたみそ玉の悩みは、具材の選び方や保存方法にあることも。ほんの少し工夫するだけで、もっと手軽に続けやすくなります。
この記事では、冷凍みそ玉がぬるくなる原因や失敗しにくい具材選び、保存のコツをご紹介します。
みそ玉をもっと手軽に、楽しく続けられる工夫を、ぜひ毎日の食卓に取り入れてみてください。
冷凍みそ玉がぬるくなる主な3つの原因

朝の時短や作り置きに便利な冷凍みそ玉。
実際に使ってみると熱湯を注いだつもりなのにぬるいと感じたことはありませんか?
そのぬるさの原因は、主に次の3つです。
- 水分の多い具材をそのまま冷凍
- 味噌玉が大きすぎる
- 注いだお湯の温度が低い
それぞれの原因について、具体的な例とともにくわしく見ていきましょう。
水分の多い具材をそのまま冷凍

豆腐・えのき・しめじなど、水分を多く含む具材は、冷凍みそ玉に使う際に注意が必要です。
水分量の多い食材は、冷凍すると内部の水分が凍り、みそ玉の中で氷のように残ってしまうことがあります。
そのままお湯を注ぐと、凍った部分が溶けるまで時間がかかり、みそ汁全体の温度が下がってしまう原因に。
とくに豆腐は、冷凍によって水分が抜け、ぼそぼそとした食感に変わりやすいため、みそ玉にはあまり向いていません。
ぬるくならない工夫
冷凍みそ玉で温かいみそ汁を作るには、具材選びがポイント。
豆腐やきのこ類など水分の多い具材は、みそ玉全体の温度を下げてしまう原因となります。
そこでおすすめなのが、高野豆腐や乾燥わかめなどの乾物。
乾物は、戻す手間なくそのまま使えるものが多いため、調理の手間も減らせます。
手軽さと暖かさ、どちらもキープしたい時にぴったりです。
味噌玉が大きすぎる
味噌玉を大きく成形しすぎると、中心まで熱が伝わりにくく、解凍しきれないまま「ぬるいみそ汁」になってしまうことがあります。
たとえば、大きめの味噌玉をそのままお椀に入れてお湯を注いだ場合、外側すぐに溶けても、中心部まで熱が届くのには時間がかかります。
その間にお湯の温度が下がってしまい、ぬるい味噌汁が出来上がってしまいます。
ぬるくならない工夫
みそ玉のサイズや形を工夫することで、ぬるさを防ぐことができます。
基本は、1回分の量を目安に、小さめに分けて成形すること。小さくすることで、お湯がみそ全体にすばやく行き渡り、均一に溶けやすくなります。
さらに、丸めるよりも平たく成形した方が表面積が広がり、熱が伝わりやすくなるため、均一に溶けやすくなります。
それでも溶けにくさが気になる場合は、みそと具材を分けて冷凍しておくのもおすすめです。
使うときに具材とみそを別々に加えると、みそ汁全体の温度低下も抑えられ、しっかり温かいみそ汁に仕上がります。
注いだお湯の温度が低い

熱湯を注いだつもりでも、実際には温度が足りず、みそ玉がうまく溶けないことがあります。
たとえば、ポットのお湯が90℃以下に下がっていたり、一度カップに移してから時間が経ってしまった場合などです。
とくに冬場は食器や室温が低いため、せっかくの熱湯も冷めやすく、冷凍されたみそ玉に十分な熱が伝わりにくくなります。
その結果、ぬるいみそ汁になってしまうこともあります。
ぬるくならない工夫
みそ玉にしっかり熱を伝えるには、沸騰直後(100℃前後)のお湯をすぐ注ぐのが基本です。
さらに効果的なのが、お椀を事前に温めておくこと。
冷たい器に熱湯を注ぐと、器に熱が奪われてお湯の温度が下がってしまうため、事前にお湯を入れて数秒温めてから、捨てて使用するとぬるくなりにくくなります。
ぬるくならない冷凍みそ玉を作るコツ
朝の時短や作り置きに便利な冷凍みそ玉。
けれど、「お湯を注いでもぬるい」「うまく溶けない」そのように感じたことありませんか?
ここでは、そんなお悩みを防ぐために、具材の選び方や、成形・保存の工夫をご紹介します。
ちょっとしたコツを取り入れるだけで、みそ汁づくりがぐっと手軽に、毎日の習慣になっていきます。
具材選びで差がつく【冷凍に向いている具材】
ぬるくならない冷凍みそ玉を作るには、冷凍に適した具材を選ぶことが大切です。
冷凍に向いている具材の特徴は、「水分が少ない」「食感や風味が変わりにくい」こと。
以下のような食材は、溶けやすく、扱いやすいためおすすめです。
食材 | 理由 |
乾燥わかめ(戻すタイプ) | 水分が少なく、風味を損ないにくく、保存性が高い |
とろろ昆布 | 細かくしておくと全体に散りやすく、溶けやすい |
ねぎ | 水分をよく切って細かくすると、使いやすく、味や風味も損なわれにくい |
高野豆腐 | 油揚げや木綿豆腐よりも冷凍向きで、戻すとふんわりとした食感が楽しめる |
冷凍ほうれん草・小松菜 | カット済みで使いやすく、加熱前提の食材なので食感の変化が気になりにくい |
これらの具材は冷凍しても品質が落ちにくく、お湯を注ぐだけで手軽に使えるのが魅力です。
忙しい朝にも使いやすく、味噌汁づくりのハードルを下げてくれます。
具材選びで差がつく【冷凍に不向きな具材】
一方で、冷凍にはあまり向かない食材もあります。
ぬるさの原因になりやすいので、みそ玉に使う際は注意が必要です。
食材 | 理由 |
水分の多い野菜(きゅうり・なす・レタスなど) | 解凍時に水分が出て、温度を下げてしまう |
食感が変わりやすい野菜(もやし・じゃがいもなど) | 冷凍によってシャキシャキ感が失われやすい |
豆腐 | 冷凍するとスカスカ・ぼそぼそした食感になりやすい(凍り豆腐化) |
こんにゃく | 冷凍でゴムのような食感になり、風味が落ちやすい |
春菊・三つ葉など香りの強い葉野菜 | 香りが飛びやすく、加熱後に風味が弱くなってしまう |
生卵(溶かずに殻つきで) | 冷凍で殻が割れたり、食感が大きく変化するため、みそ玉には不向き |
これらの食材は、水分の多さや食感の変化によって、みそ玉がぬるくなったり、食べたときに違和感を感じやすくなります。
とくに「食感が魅力」の食材は、冷凍には不向きと考えておくと安心です。
【冷凍みそ玉】溶けやすくするためのひと工夫

みそ玉をつくるときは、具材をあらかじめ細かく刻んでおくのがおすすめです。
細かくすることで味噌とのなじみがよくなり、お湯を注いだときにも均一に溶けやすくなります。
全体がまとまりやすくなるので、溶け残りや、ぬるくなる原因を防ぐ効果もあります。
冷凍でも安心しておいしく仕上げるための、ちょっとした工夫です。
成形と保存を工夫するだけで、時短&快適に
具材の選び方と同じくらい、みそ玉の成形方法と冷凍保存の仕方も重要なポイントです。
ちょっとした工夫で、解凍のスピードやみそ汁の仕上がりに大きな違いが出ます。
成形のポイント

- 1個ずつラップで包む
→ 使いたい分だけ取り出せて便利。まとめて作って冷凍するのに最適です。 - なるべく平たく整える
→ 表面積が広くなり、お湯が全体に届きやすくなります。
とくに、丸く固めるよりも平たく成形する方が溶けやすく、中心までしっかり熱が伝わります。
その分、解凍にかかる時間も短くなり、「ぬるさ」の原因も防げます。
冷凍保存のポイント

- 金属トレーで急速冷凍する
→ 素早く凍らせることで、風味や食感が損なわれにくくなります。 - 保存袋にまとめ、空気を抜いて保管
→ 冷凍焼けを防ぎ、冷凍庫のスペースも有効に使えます。
しっかり凍らせたみそ玉は、お湯を注ぐだけですぐに使える手軽さが魅力。
忙しい朝でも、あたたかい一杯を無理なく用意できるので、味噌汁づくりが自然と習慣になっていきます。
みそ玉作りってめんどうだと感じる方へ。おすすめの方法
味噌玉は、ひとつずつラップで包んで冷凍するのが基本ですが、この作業、地味に手間だと感じることもありますよね。
実は私も、「毎回包むのがめんどう⋯」と思っていました。 そこで今は、みそパックをそのまま活用する方法に落ち着いています。
具体的には、700gほどの味噌パックに、だし・乾燥わかめ・切り干し大根など(乾燥具材が向いています)を細かく刻んで混ぜて、ふたをしてそのまま冷凍保存。
使うときは、100円ショップでも手に入る「みそマドラー」やスプーンで1杯すくって、お湯を注ぐだけ。
即席みそ汁の完成です!
みそは完全に凍らないので、想像よりもずっとすくいやすく、私は、毎日の続けやすさにつながっています。
ちょっとした工夫で、 めんどうから開放されることもあります。
よかったら、気軽に試してみてくださいね。
【まとめ】ぬるいを解決して手軽にみそ汁を毎日の食卓に

冷凍みそ玉が「ぬるい」と感じるときは、具材の水分や大きさ、冷凍の方法に原因があります。
少しの工夫を加えるだけで、毎日のみそ汁づくりがもっと手軽でたのしいものになります。
「やっぱり合わなかった」とあきらめる前に、今回ご紹介したヒントをぜひ試してみてください。
自分に合ったやり方が見つかると、「また作ってみよう」と思えるようになります。
手軽にできる冷凍みそ玉で、ホッとする一杯を。
みそ汁からスタートする発酵のある暮らし、今日から少しずつはじめてみませんか?